Varmilo(アミロ)の静電容量無接点キーボードを触ってみた
お久しぶりです、きせのんです。
最近ブログには何も書いてませんが、すっかり自作キーボード沼に嵌っています…。
先日もキーボード好きが集まるイベントに参加してきました。
今回は、そのイベントの抽選会で入手した「Varmilo MA109C Electrostatic Capacitive Keyboard」についてご紹介します。
入手の経緯
そのイベントは8/25に開催された「Tokyo Mechanical Keyboard Meetup Vol.5」。
キーボード好きな人達がメカニカルキーボードや自作キーボードを持ち寄って展示し(もちろん見るだけというのもアリ!)、強い人達のセッションもあるという、キーボード好きには堪らないイベントです。
百聞は一見にしかず。Togetterまとめ https://togetter.com/li/1261540 を見てみると雰囲気が分かるかと思います。
さて、このイベントは毎回最後に抽選会がありまして、「ふもっふのおみせ」様には前回のVol.4でもVarmiloキーボードをご提供頂いておりました。
今回ご紹介するキーボードもご提供頂いたもので、目玉景品となっていましたが最後の最後に見事当選しちゃいました…!
当たってしまった #tokyomk5 pic.twitter.com/JPPFvRjff1
— きせのん (@Xe_ry) 2018年8月25日
「ふもっふのおみせ」とは
株式会社フェルマー様の運営する海外ゲーミングデバイスを扱う通販サイトで、今年の3月からVarmiloの日本正規代理店として、Varmilo製品を扱い始めたとのことです。
最近話題になった「肉球キーキャップ」やバトロワ系の凝ったキーキャップも取り扱っています。
Varmiloとは
中国のShenZhen ZhiHaiHe Tech Co.Ltd(深圳市志海和科技有限公司)により設立されたキーボードブランドです。 この辺りは「ふもっふのおみせ」を運営する株式会社フェルマー様のプレスリリースに詳しいです。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000032349.html
このキーボードについて
Varmilo製の日本語109キー静電容量無接点キーボードです。
「静電容量無接点」と聞いて特定のキーボードを思いつく方もいるかもしれません。
そう、RealforceやHHKB、あと東プレクローンのPlum等と同じ方式です。
ただし、これのキースイッチは東プレ系のようにラバーカップとコニカルスプリングを使ったものではなく、MX系のメカニカルスイッチとほぼ同じ見た目になっています。
これは「Varmilo EC switch」というVarmiloオリジナルのスイッチで、スプリングや軸の部分はMX系と共通になっています。
Varmilo公式の紹介動画はこちら(音量注意)。
キーボードとは別にECスイッチのキーホルダーを頂いていたので、それをバラしてみました。
比較用にHalo Trueというメカニカルスイッチを一緒にバラしていますが、パーツ的にはほとんど同じことが分かると思います。
一つだけ違うのが接点部分。
メカニカルスイッチにある突起がECスイッチ側にはなく、また一部がコーティングされており、接触しても導通しないようになっています。
レビュー
箱
まずは箱から見てみましょう。 白のシンプルな厚めの化粧箱で、正面はVarmiloロゴが箔押しされています。
この辺りは国内の静電容量無接点キーボードに無い特徴ですね。
旧筐体のRealforceはダンボールの地の色でしたからね、あれはあれで実用性に全振りした感じで個人的には好きでしたが…。
内容物
内容物はこんな感じ。
- 本体
- miniUSBケーブル
- 取り替え用キーキャップ
- キープラー
- 取扱説明書
取り替え用キーキャップは窓付きで、それぞれのキーがONのときに光るLEDがよく分かるようになります。(画像では換装済み)
取扱説明書はVA(メカニカル)系列のものがそのまま入っていました。
簡体字と英語しか書いていないので、実際の販売時には日本語の機能説明の紙なんかもあると嬉しいですね。
Fnキーとの組み合わせと機能は以下の通り。 LED関連
キー | 機能 | 備考 |
---|---|---|
Fn+→ | LEDのモード切替 | 常時点灯とbreathingの2パターン |
Fn+↓ | LEDの輝度を下げる/breathingの周期を遅くする | 前者は常時点灯時、後者はbreathing時 |
Fn+↑ | LEDの輝度を上げる/breathingの周期を早くする | 同上 |
メディアキー系
キー | 機能 | 備考 |
---|---|---|
Fn+F7 | 前の曲 | |
Fn+F8 | 再生/一時停止 | |
Fn+F9 | 次の曲 | |
Fn+F10 | ミュート | |
Fn+F11 | 音量↓ | |
Fn+F12 | 音量↑ |
その他
キー | 機能 | 備考 |
---|---|---|
Fn+右Ctrl | メニューキー | |
Fn+Win | Windowsキーの有効・無効切替 | |
Fn+左Win 長押し(CapsLockが3回点滅するまで) | WindowsキーとFnキーを入れ替え | |
Fn+左Ctrl 長押し(〃) | CapsLockキーとCtrlキーを入れ替え | |
Fn+Esc 長押し(〃) | 設定初期化 |
また、WindowsモードではNキーロールオーバーで動作するとのこと。
「Windowsモード」が何を指すのかは不明ですが、とりあえずWin10 64bit上ではNキーロールオーバーで動作しているようです。
本体
ぱっと見ただの黒ですが、全面に木目のテクスチャが入っており、それとなく高級感を演出しています。
キーキャップは白地(特殊キーは地が灰色)に黒文字のシンプルなもので、素材はPBT、印刷方式は昇華印刷が採用されています。 この辺りはRealforceやHHKBでも同じ素材や印刷方式を使っていますね。
打ってみた
スイッチの特性はリニアです。
重さ的には赤軸相当な感じで、実際に近くに転がっていた赤軸と押し合ってみると大体同じっぽかったです。
ちなみに分解したスイッチキーホルダーの方は黒軸相当でした。
MXクローンではありますが想像よりもかなり滑らかな打鍵感で、本家(Cherry MX)よりもいいんじゃないか…?というくらいです。
またキーキャップが肉厚なので、打鍵音のカチャカチャという軽い感じが少ないのも良いです。
既製品のメカニカルキーボードって、キーキャップが残念なことが多いんですよね…。
まとめ
元々Varmiloには堅実なモノづくりをするメーカーだという印象を持っていましたが、今回触ってみてさらにその印象は強まりました。
一方で、(機構がほぼ同じなので当たり前ですが、)打鍵感やスイッチの見た目など分かりやすい部分での違いがなく、予備知識がなければ静電容量と分からないのはセールス的に難しいところかもしれません。
CherryやKailhがロープロファイルなスイッチを出してきたり、中華を中心に光軸が出回ってきたりと、最近になって面白くなってきているキーボード市場。
そんな個性的な面々とともに、このスイッチ、そしてキーボードにも注目していきたいところです。